リトルカブを75㏄にボアアップ【キャブやギヤ比のセッティングを煮詰める】
BA-AA01型のリトルカブ、セルなしの3速です。キタコの75㏄ライトボアアップキットを使って黄色ナンバーにしました。
結果としては圧倒的に使いやすいです。ただし、最高速が下がるのでスプロケットの交換などは必須になると思います。
キタコの75㏄ボアアップキット
今回はKITACO(キタコ) 75cc LIGHT ボアアップキット 黒シリンダーを使用しました。
75ⅽⅽボアアップをする場合、同時にハイカムを入れることでさらにパワーアップが可能です。
ただ、今回は原付の制限を超えたいという目的だったためボアアップキット以外はノーマルです。
取り付けについて
75㏄へのボアアップは圧縮上死点でバルブタイミングのマークを合わせるということ、4本のスタッドボルトを適正トルクで締める等に注意すればそれほど問題なく組めます。
たくさんの動画(YouTube)やブログでも方法が紹介されているので、参考にしつつ慎重に組んでいきます。
ボアアップキット自体はとても手頃な値段ですが、工具を1から集めるとそれなりに金額がかさみます。
10Nmくらいから調整可能なトルクレンチ、8mm、10mmのボックスレンチ、8~24mmくらいまでのメガネレンチ、プラスドライバーなどは必須になります。
また、今回エンジンオイルはホンダのG2を使いましたが、慣らし運転後にすぐ交換となるので多めに購入しておくのが無難です。
ボアアップの効果
最大の違いは低域のトルクアップ
キタコ75㏄ボアアップキットだけを取り付けた結果、一番効果を感じたのはトルクアップです。
特に低回転域のトルクは体感で1.5倍くらいになっていて、低い回転からでも十分加速してくれます。
きつめの坂で30キロしか出なかった場所も40キロくらいで進むようになりました。確実にトルクはアップしています。
高回転が伸びない
もしかすると私の組み方が上手くいっていない可能性もあるので、一つの例として読んでいただければと思います。
最高速についてはスプロケットの交換でドライブ2丁上げ(14T→16T)、ドリブン2丁下げ(39T→37T)て平地でギリギリ60キロです。
その後のセッティングで平地65キロくらいまでは伸びるようになりました。
低域のトルクは良いのですが、高回転が50㏄の時よりも明らかに回らなくなりました。
とはいえ上記のスプロケット交換によって、十分な加速と最低限のトップスピードを得ることはできました。
エンジンのかかりが若干悪くなる
キタコの75ccライトボアアップキットはセル付きでも問題ないほど比較的バランスが良いセットです。
それでもノーマル時と比べると若干ですがキックは重くなり、かかりも悪くなった印象です。
特に冬のエンジンが温まっていない状態ではアイドリングが落ち着きません。
しっかり暖気してエンジンを温めてあげればアイドリングの調整次第ではありますが、安定した鼓動を響かせてくれます。
ボアアップ後のセッティング
他はほぼノーマルで、細かなセッティングだけで走り出せるのがキタコ製75㏄ライトボアアップキットのウリです。
キャブレターセッティング
キャブを完全に外すのは面倒なため、エアクリボックスは半分付けたまま |
キャブレターは最初ノーマルのままのセットでしばらく走っていました。メインジェットが#75、ジェットニードルがクリップ位置上から2番目(薄目)という状態です。
これで慣らしをしていると結構濃いめでプラグは黒くなっていました。12月で気温が5℃くらいの中です。
その後しばらくノーマルセット(#75)で走っていると、逆にプラグは白くなり結構薄目になっている状態でした。
メインジェットのセッティング
安い中国製のメインジェットセットを購入し、メインジェットは今のところ#78で落ち着きました。
しばらく#80で走っていましたが、アクセル全開でボコつき気味で、濃いようだったので少し薄く(#78)セッティングしました。
加えて、エアクリーナーボックスの4つ穴のうち一つが塞がれているのをカッターで頑張って開けて、多少空気の通りを良くしています。
メインジェットの交換を何度もするのでパーツ外しは最低限です。
フュエールコックを真横にしてガゾリンをキャブから抜き、エアクリボックスの4本ネジとキャブの固定ネジ、ブローバイガスのホース1本だけを外して作業しています。
また、エアスクリューはノーマル時1.5回転戻し→1回転戻しに調整し、アイドルスクリューは少し高回転気味に設定しています。D型の専用工具も購入
私のリトルカブの場合、アイドリングが安定するのは少し濃い目のセットでした。パイロットジェットの交換までは不要と思っています。
ちなみに、レッグシールドを取り付けると若干変化するため、面倒ですがキャブセッティングを変えるたびにレッグシールドまで取り付けて走らせています。
その他のセッティングは今の所変更無しです。冬場はこの状態で問題なさそうですが、今後気温変化などでの調整が必要かもしれません。
その後、ノーマルのメインジェットに戻すとエンジンの回りが一番良い具合でした。購入したメインジェットとの形状差も影響しているかもしれません。
スプロケット交換
スプロケットの交換は最低でもドライブ(前側)スプロケットを16Tに交換しておくのをおすすめします。今回はキタコの16Tドライブスプロケットを使用。
ただし、ドライブ16Tへの変更だけだとチェーン長さがギリギリになるかもしれない点は注意です。
リア側(ドリブンスプロケット)を39T→37Tにして個人的には程よい具合なのですが、もっとトップスピードが欲しい場合には35Tや最大30Tくらいまで行けるようです。
このような極端にトップスピードよりの調整をする場合にはチェーンの長さを変える必要も生じてくるでしょう。また、加速は悪くなります。
購入したパーツ
・KITACO 75㏄ボアアップキット
KITACO キタコ 75cc LIGHT ボアアップキット 【12V】[ライトボアアップキット] 黒シリンダー 価格:8,694円 |
・KITACO ドライブスプロケット 16T
【KITACO キタコ】HONDA ホンダ 系 ドライブスプロケット フロント 16T 420サイズ 530-1010216 あす楽対応 価格:1,465円 |
・KITACO ドリブンスプロケット 37T
キタコ 535-1086237 ドリブン スプロケット リヤ 37T 420サイズ スーパーカブ50 CD50 キタコ 535-1086237 価格:1,648円 |